民間資本を入れたら赤字になってしまった公立病院

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008111202000079.html

 「民間資本を活用して公共施設を建設、運営する「PFI方式」を導入した公共病院が、経営難や赤字に陥っている」
 「医療センターは、黒字だった旧市民病院を移転新築する形で、大手ゼネコン・大林組が全額出資するSPCが建設し、二〇〇六年十月にオープンした。三十年分の金利九十九億円などを含めた総整備費は二百四十四億円。
 市が医療業務を担い、SPCが保守管理や清掃、警備、病院給食などを受託している。三十年後に市が施設の無償譲渡を受ける契約で、市は直接経営と比べ六十八億円の節約になると試算していた」
 「病床利用率が横ばいにとどまったため、増えた減価償却費を収入で補えず、〇七年度に二十七億円の赤字を計上。一方、SPCに委託し、市が税金から支払う保守管理や清掃などの年間費用は、旧病院時代の六億六千万円から、十五億四千万円に膨らんだ」

 全部公営の時は黒字だったことに注目。「官」=非効率、「民」=効率という思い込みと反する事例。大手ゼネコンへの利益誘導のために地域医療が食われた。


《追記 2008/11/13》
PFI - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/PFI
内閣府 民間資金等活用事業推進室
http://www8.cao.go.jp/pfi/