書籍

藤田達生『秀吉神話をくつがえす』(講談社、2007年)

秀吉神話をくつがえす (講談社現代新書)作者: 藤田達生出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/09/19メディア: 新書 クリック: 33回この商品を含むブログ (25件) を見る この著者の本を読むのは初めてだが、中近世移行期についてここまで通説を全面否定してい…

太田昌国『「拉致」異論 日朝関係をどう考えるか』(河出書房、2008年)

「拉致」異論―日朝関係をどう考えるか (河出文庫)作者: 太田昌国出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/03/04メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (10件) を見る 初出は2003年刊行。当時読みたかったのだが、諸般の事情で…

林壮一『アメリカ下層教育現場』(光文社、2008年)

アメリカ下層教育現場 (光文社新書)作者: 林壮一出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/01/17メディア: 新書購入: 5人 クリック: 127回この商品を含むブログ (44件) を見る アメリカ在住のスポーツライターがひょんなことから、公立校にも通えない生徒が集ま…

武田晴人『高度成長 シリーズ日本近現代史8』(岩波書店、2008年)

高度成長―シリーズ日本近現代史〈8〉 (岩波新書)作者: 武田晴人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/04/22メディア: 新書購入: 8人 クリック: 47回この商品を含むブログ (27件) を見る 岩波新書で日本近・現代史の通史シリーズが刊行されると聞いた時は、…

大澤真幸『不可能性の時代』(岩波書店、2008年)

不可能性の時代 (岩波新書)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/04/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 191回この商品を含むブログ (169件) を見る 書名の「不可能性の時代」とは、見田宗介がかつて提示した戦後日本社会のモード区分「…

高橋源一郎『日本文学盛衰史』(講談社、2001年)

日本文学盛衰史作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/05/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (15件) を見る 「蟹工船」ブームのきっかけは、毎日新聞での高橋源一郎と雨宮処凛の対談だということだが、実は私…

小林多喜二『蟹工船』(角川書店、1954年)

蟹工船・党生活者 (1954年) (角川文庫)出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1954メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る メインブログ「世界の片隅でニュースを読む」に、本書に関するエントリを書いた。 http://sekakata.exblog.jp/7…

マイケル・ジーレンジガー『ひきこもりの国 なぜ日本は「失われた世代」を生んだのか』(河野純治訳、光文社、2007年)

ひきこもりの国作者: マイケル・ジーレンジガー,河野純治出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/03/23メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 27回この商品を含むブログ (19件) を見る アメリカ人ジャーナリストによる「ひきこもり」を軸とした現代日本社会論。…

プーシキン『ボリス・ゴドゥノフ』(佐々木彰訳、岩波書店、1957年)

ボリス・ゴドゥノフ (岩波文庫)作者: プーシキン,佐々木彰出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1957/09/25メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見る 実は今までムソルグスキーのオペラでしか知らず、ようやく原作の戯曲を読んだ。読んで…

小田部雄次『華族家の女性たち』(小学館、2007年)

華族家の女性たち作者: 小田部雄次出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/04/26メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る あまりこういうことは言いたくないが、かつてファシズム研究で鋭い論文を書いていた気鋭の研究者が、今や週刊…

仲尾宏『朝鮮通信使 江戸日本の誠信外交』(岩波書店、2007年)

朝鮮通信使―江戸日本の誠信外交 (岩波新書)作者: 仲尾宏出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/09/20メディア: 新書 クリック: 9回この商品を含むブログ (11件) を見る 近世日朝関係史。豊臣秀吉の朝鮮侵略戦争の戦後処理から明治維新に至る経過を過不足な…

岩井志麻子『悦びの流刑地』(集英社、2003年)

悦びの流刑地作者: 岩井志麻子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2003/03/05メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る なぜか久々に岩井志麻子の小説が読みたいなと思い、図書館で目に付いたのを借りた。 感想を一言で述べれば「淫媚…

武田晴人『仕事と日本人』(筑摩書房、2008年)

仕事と日本人 (ちくま新書)作者: 武田晴人出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/01/01メディア: 新書購入: 5人 クリック: 56回この商品を含むブログ (15件) を見る 日本近代「労働観」史とも言うべき書。「労働」という言葉の誕生にはじまり、前近代から近…

山室信一『憲法9条の思想水脈』(朝日新聞社、2007年)

憲法9条の思想水脈 (朝日選書823)作者: 山室信一出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/06/20メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 31回この商品を含むブログ (18件) を見る 刊行以来早く読まねばと思いつつ放置してしまい、憲法記念日に合わせてようやく…

荒岱介『新左翼とは何だったのか』(幻冬舎、2008年)

新左翼とは何だったのか (幻冬舎新書)作者: 荒岱介出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2008/01メディア: 新書 クリック: 77回この商品を含むブログ (30件) を見る 著者は元ブント系の活動家で、運動の内部から見た戦後「新左翼」史である。文体はまるで教科書の…

畑尚子『幕末の大奥 天璋院と薩摩藩』(岩波書店、2007年)

幕末の大奥―天璋院と薩摩藩 (岩波新書)作者: 畑尚子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/12/20メディア: 新書 クリック: 25回この商品を含むブログ (24件) を見る NHK大河ドラマに合わせて出た本。大奥の実証的な研究なんてほとんど知らなかったが、近…

藤野豊『ハンセン病と戦後民主主義 なぜ隔離は強化されたのか』(岩波書店、2006年)

ハンセン病と戦後民主主義―なぜ隔離は強化されたのか作者: 藤野豊出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/10/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (6件) を見る 本書が提示する主題は、1)なぜ遺伝病ではないハンセン病患者が断…

今野緒雪『マリア様がみてる マーガレットにリボン』(集英社、2008年)

マリア様がみてる 31 マーガレットにリボン (コバルト文庫)作者: 今野緒雪,ひびき玲音出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/04/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 100回この商品を含むブログ (177件) を見る 読みながら頭の中では「蛇足」という文字が躍…

原武史『昭和天皇』(岩波書店、2008年)

昭和天皇 (岩波新書)作者: 原武史出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/01/22メディア: 新書購入: 1人 クリック: 565回この商品を含むブログ (66件) を見る まず看板に偽りあり。まるで昭和天皇の評伝を彷彿とさせる書名だが、分析対象はほぼ昭和天皇と宮…

井出草平『ひきこもりの社会学』(世界思想社、2007年)

ひきこもりの社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)作者: 井出草平出版社/メーカー: 世界思想社発売日: 2007/08/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 130回この商品を含むブログ (36件) を見る 「ひきこもり」は社会参加ができない状態なので、社会事象を分析対象…

山田昌弘『少子社会日本』(岩波書店、2007年)

少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ (岩波新書)作者: 山田昌弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/04/20メディア: 新書購入: 7人 クリック: 138回この商品を含むブログ (66件) を見る 日本の少子化の原因を追究。経済格差に主因を求めながらも、それ…

家近良樹『幕末の朝廷』(中央公論新社、2007年)

幕末の朝廷―若き孝明帝と鷹司関白 (中公叢書)作者: 家近良樹出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2007/10/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (8件) を見る 主題は「なぜ孝明天皇は開国路線に立ちはだかったのか」で、1858年の日…